関口威人のDoローカルニュース解説 ⑤愛西市議会議員の「居住実態」ってDoなってるの?

名古屋エリアの Do (ド) ローカルなニュースを詳しく、分かりやすく解説するシリーズ。これぞローカルDo真ん中というテーマかと。
nameken 2026.07.18
サポートメンバー限定

 大量に情報が流通するネット社会の中で、埋もれがちなローカル情報の数々。それらを地元ジャーナリストの視点で掘り起こし、責任を持って詳しく、分かりやすくまとめて解説します。

 今回は、愛知県西端の愛西(あいさい)市でくすぶり続けている市議会議員の「居住実態」、いわゆる「居住要件(住所要件)」の問題について当事者への取材を中心にまとめます。人口5万9000人余りの街の騒動ですが、どこででも起こり得る民主主義に関わる問題として一緒に考えていただければ幸いです。

     目 次

・補選でトップ当選も市民から「居住実態ない」

・さらにベテラン含む2議員にも居住要件で異議

・権利濫用なら「よそ者に厳しい自治体」に?

・「なり手不足」解消と「厳格化」のせめぎあい

議員の「居住実態」問題がくすぶる愛西市議会が入る愛西市役所庁舎=5月19日、筆者撮影

議員の「居住実態」問題がくすぶる愛西市議会が入る愛西市役所庁舎=5月19日、筆者撮影

補選でトップ当選も市民から「居住実態ない」

 発端は昨年4月、愛西市議会議員の補欠選挙でトップ当選した無所属の永田千佳議員に「居住実態がない」と市民から異議申し出があったことからでした。

 公職選挙法では、地方議員選挙の候補者は投開票までの3カ月間、その自治体に継続して住んでいなくてはならないと定められています。もともと隣接する稲沢市に住んでいた永田議員は立候補前から愛西市に住民票を移したり、家を借りたりはしていましたが、実際には住んでいなかったという指摘でした。

 申し出を受けて同市選挙管理委員会が調査・審理をして昨年6月に永田議員の「当選無効」を決定。これを不服とした永田議員の審査申し立てを受けた愛知県選挙管理委員会も11月に同様の決定を下しました。ここまでは私もヤフーニュースとして書いてきました。

 その後、永田議員は県選管決定の取り消しを求めて名古屋高裁に提訴しましたが、今年3月に請求は棄却されました。永田議員はさらに最高裁へ上告したため議員の身分は取り消されず、その間の今年4月26日に愛西市議会の通常選挙があり、定数18の議席に対して立候補した22人中16位で当選しました。

 永田議員に対する取材内容については後述しますが、とにかくこの経緯だけでもややこしいのに、今回の選挙後、さらにややこしい事態が発生します。永田議員以外に、もう2人の当選議員にも「居住実態がない」と異議申し出があったのです。

さらにベテラン含む2議員にも居住要件で異議

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、2530文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
石黒好美の「書く福祉」・名古屋で生活保護申請をするとどうなるの?
誰でも
8・28総会で重大発表/最大規模の生配信終了/スガキヤ礼賛に「モヤる」...
サポートメンバー限定
【新連載】永谷正樹の「モヤモヤするでいかんわ!」その1・スガキヤの狂信...
サポートメンバー限定
『本を読めなくなった人たち』の時代に「一文字はいくら」なのか【関口威人...
サポートメンバー限定
石黒好美の「書く福祉」・誰に、何によって覚えられたい団体か
誰でも
故・大塚氏「送る会」の独占動画/広沢市長は知事選に出るのか/「シロシル...
サポートメンバー限定
永谷正樹の「俺の写真をパクるな!」その24【最終回】 写真泥棒との戦い...
誰でも
舞台配信、やり切りました/「新聞報」が休刊へ【なメール2026年5月号...