舞台配信、やり切りました/「新聞報」が休刊へ【なメール2026年5月号】

メディアの変化は本当に加速していますね。
nameken 2026.05.16
誰でも

◎東京の劇団から全国ツアー愛知公演の配信依頼が

 なメ研としては珍しい、というか初めての仕事ですが昨日15日、愛知県芸術劇場(名古屋市東区)小ホールで行われた劇団の舞台公演を生配信しました。これまでやってきた記者会見やシンポジウムの生中継とはまた違った難しさがありましたが、新しい機材やソフトウェアを取り入れながら、若い舞台俳優たちの熱気を伝えられました。

愛知県芸術劇場小ホールでの舞台公演を関口がワンオペで生配信=5月15日

愛知県芸術劇場小ホールでの舞台公演を関口がワンオペで生配信=5月15日

 公演したのは東京を拠点にする「劇団アレン座」。正直、私はまったく存じ上げませんでしたが、今年3月になメ研ホームページを通して担当者から連絡がありました。

 聞けば「劇団創設10周年で初の全国ツアーを開催し、東京、大阪、広島、福岡に続いて愛知・名古屋で3日間の公演を予定している」と。そこで愛知の2日目の夜の公演だけ生配信をしてほしいというのですが当然、予算は限られる中、こちらも舞台配信の経験はないことを前提に何度もやり取りし、最終的に私・関口がワンオペでやってみることになりました。

 過去には原発事故を題材にした公演もしていた劇団で、そうした意味でも相性がよかったかもしれません。こちらの要望や疑問にも、担当者は毎回すぐに、丁寧に対応してくれました。公演予定の小ホールは地下なのでWiFiでの配信は避けたいと伝えると、「有線LANは小ホールにまで引かれていないので、今回のために工事してもらいます!」と、本当にNTTに工事をしてもらったそうです。

◎女性客で満席の会場でパソコンや卓ミキサーと格闘

 今回の演目は、「和製シャーロック・ホームズ」が夜行列車の中で起こった殺人事件の謎を解き明かす『探偵東堂解(とうどう・かい)の事件録』。ちょっと漫画チック、かつ俳優はみんなイケメンぞろいで、観客はほとんど女性。そしてチケットはかなり売れているらしく、愛知も追加公演を設定した上で満席になるとの話を伝えられました。

 

 配信は「ZAIKO」という、舞台や音楽公演を中心とした専門のプラットフォームを通すということで、YouTubeなどとは違った特殊な設定が必要。現場のカメラは1台固定でいいのですが、音は役者の声(計12人の声をワイヤレスマイクで拾ってPAがミックス)と音楽/SE、舞台上の仕込みマイク(PCC)の3系統を受け、配信用にミックスしなければならなくなり、元メーテレの中村幸徳さんから4チャンネルの、いわゆる「卓」型ミキサーを借りて調整することにしました。

 そして当日、女性客でぎっしりと埋まった客席の最後列中央で、私は1人パソコンやミキサーとにらめっこ。最初は照明のコントラストや意外に大きい汽笛などのSE音の調整に苦労しましたが、30分ほどしたら勝手がつかめ、大きなミスはなく約2時間の配信を無事こなせました。チケット購入者は公演後1週間、アーカイブでも視聴ができるそうです。

 正直、2月のトークショー配信の失敗で、今回引き受けていいのかも含め迷いはありました。しかし、その分、意地になって入念に準備を進められた面もあります。おかげさまで自信はつきましたし、こういう世界もあると知ることのできる、いい経験となりました。

 実は、来月も名古屋青年会議所からシンポジウムの生配信を依頼されています。こちらは中村さんと2人体制の予定で、比較的安心です(ただ、安心してると何か起こるのが配信のコワイところ)。事業の柱というにはまだまだですが、「こんなことできる?」「やってほしそうな人がいるよ」という話があれば、下の料金表ページなどを参考に、気軽にご相談ください。

◎名古屋エリアのメディア業界紙「新聞報」来月休刊

 名古屋を拠点に1953年に創刊した業界紙「新聞報」が、来月で休刊することが分かりました。

 東海3県を中心とした新聞、放送、広告界の動きを細かく取り上げ、各企業トップらの手元に届けられて73年。近年はなメ研の動きを何度も取り上げていただき、励みになりました。

 現編集発行人の菅沼東平さんによれば、「残念ながら諸経費の高騰、読者減にはあらがえず、発行が困難となり、73年の業界紙に終止符を打ちます。長い間、ありがとうございました」とのこと。今月15日付の紙面でも告知をされています。

 6月30日付では特集号を発行するそうで、最後の楽しみとしてお待ちしたいと思います。同紙の70年の歴史をまとめ、私も寄稿させていただいた書籍『見たり聞いたり~東海地方のマスコミ70年の歩み~』も好評販売中です。

なメ研やなメ研主催のセミナーなどについて取り上げていただいた「新聞報」

なメ研やなメ研主催のセミナーなどについて取り上げていただいた「新聞報」

 以上、時代が激動、激変する中で、なメ研は今月末で8回目の決算期を終えられます。これもひとえに皆さんのご支援、応援のおかげです。夏には恒例の総会と交流会を開催する予定ですので、引き続きよろしくお願いいたします。

 代表理事・関口威人(ジャーナリスト)

 理事・川柳まさ裕(カメラマン、スタジオアージェント、羽島市議会議員)

 理事・三浦マリ(スタジオアージェント)

 supported by 図書出版 風媒社

 supported by 月刊東海財界

 📨 office@nameken.jpn.org 

  

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