関口威人のDoローカルニュース解説・番外編②能登の復興ってDoなってるの?
大量に情報が流通するネット社会の中で、埋もれがちなローカル情報の数々。それらを地元ジャーナリストの視点で掘り起こし、責任を持って詳しく、分かりやすくまとめて解説します……と謳ってきたDo(ド)ローカルニュース解説のシリーズ。前回は昨年6月の「IGアリーナってDoんなモノ?」でしたが、今回はまったくエリアもテーマも変え、再び番外編として能登の復興の現状について取り上げます。
能登半島地震から3年3カ月になろうというタイミングで、現地の状況は国内外の大きなニュースに埋もれがちです。そんな中で私、関口は地元主体で立ち上げられたメディア「シロシル能登」のライターとして昨年12月から毎月のように現地に行き、復興に取り組む数十人の声を聞く取材の機会をもらいました。
もちろん、それで復興の全体像を網羅的に語れるわけではありません。地元記者や復興を研究する専門家のほうが当然に詳しいでしょう。それは承知の上で私なりに見聞きし、動いた範囲で感じた能登復興の現在地と課題について、まとめたいと思います。
なお、一連の取材にはシロシルを運営する一般社団法人「能登乃國百年之計(のとのくにひゃくねんのけい)」からの業務委託費のほか、なメ研の運営費も一部充てさせてもらっています。関係者や会員・サポートメンバー、応援してくださる皆さんに、この場を借りて御礼申し上げます。
目 次
・「どこを歩いているか分からない」街に
・「じいちゃん、ばあちゃんたちは幸せ」の裏
・宿泊事業者の間で生じる格差
・馳浩氏が県知事選で落選したワケ

石川県珠洲市正院町のイベントで街を歩く地元の人たち=3月21日、花井知之カメラマン撮影
「どこを歩いているか分からない」街に
3月21、22の両日、珠洲市正院(しょういん)町で「正院まちあそび」というイベントが開かれました。
主催したのは「正院町まちづくりワーキンググループ」。地元の若手が中心となり、震災後に結成されたグループです。
毎週のように集まって「復興とは何か」を話し合い、ワークショップやアンケートを通じて住民の意見を集約。街にイルミネーションを点灯したり、捨てられそうになった祭りの曳山を「レスキュー」したりといった活動もしてきました。
今回の「まちあそび」は、住民や支援者などの参加を募り、写真を撮りながら街を歩く「フォトウォーク」と、解体後の土地で思い出の品を掘り出し、花の種を植える「宝探し&お花植え活動」を2日間にわたって企画。当日の運営は少人数だというので、愛知から私とカメラマンの花井知之さんが撮影ボランティアを兼ねて参加することにしました。