関口威人の「フリー日和 (⌒∇⌒)□」その1
今週は、いわゆる「ノーベル賞ウィーク」でした。僕は4日の物理学賞発表時は名城大学、5日の化学賞は中部大学で待機。もしその大学から受賞者が出れば会見生中継など怒涛の展開となり、出なければそのまま帰るだけ。正直、決まってほしいような、ほしくないような…いろんな思いが頭に渦巻き、ドキドキしながら発表のときを待ちました。
10月4日のノーベル物理学賞発表を前に名城大学内で待機する関係者ら(筆者撮影)
結果は「あーー」「ふぅ…」で、淡々と帰り支度。ヤフーの中継業務を受け始めてから3年連続で、こんな感じです。でも、こうして入らせてもらえるだけでありがたいこと。大学関係者の皆さんには感謝です。ちなみに受賞者が出なくても稼働分のギャラはいただけるようになってますので、ご心配なく。いや、昔は心配だらけでしたけどね…。
僕は新聞社時代、まともにノーベル賞取材をする機会はありませんでした。でもフリーになって1年目の2008年、物理学賞で小林誠さんと益川敏英さん、化学賞で下村脩さんと、名古屋大学ゆかりの研究者が3人も同時受賞。当然、名古屋のメディアは大騒ぎでした。そして僕も当時、始まって間もない環境系メディアで「生物多様性」をテーマに連載を書いていたので、特に下村さんがしていた「クラゲ(から抽出した緑色蛍光タンパク質)」の研究に興味をそそられました。
とはいえ、下村さん本人はアメリカ在住で会うことはできません。そこでメディアは化学賞ということもあって、みんな理学部系の研究者に取材をしていました。でも僕はなにか他のルーツもあるんじゃないかと探り、「農学部」にたどり着きました。